ケララにおけるアーユルヴェーダの現状と施設の選び方

ケララにおけるアーユルヴェーダは、他のインドの地域に比べ、人々の生活の中に民間治療として定着し伝承され、発展しています。それに加え、昨今の観光業界のアーユルヴェーダ・ブームで次から次へ色々なランクのアユールヴェーダ施設が作られ、その普及は留まることを知りません。特にリゾートでは、外国人の観光客目当てに敷地の一角にアーユルヴェーダ施設を構えるところが増えています。ケララ政府は、この目覚しいアーユルヴェーダの普及に伴い、現在「グリーン・リーフ」「オリーブ・リーフ」と言う分類・認定を行い、アーユルヴェーダのクオリティを守ることに尽力しています。実際、ケララを観光すれば至る所にアーユルヴェーダの施設を見つけることができます。しかし、中には、営利目的だけで運営されているところがあるのも事実です。
また、2005年に視察に訪れたコバラムのとあるホテルのアーユルヴェーダ施設は、ドクターもおらず、セラピストも何の訓練も受けていない素人が行っており、設備も惨憺たる物でした。それでも何食わぬ顔で外国人から破格の料金を取っていました。こういう施設を目のあたりにすると、ケララ観光政府の厳しい対応が必要であると感じます。女性のマッサージを男性が行いセクシャルハラスメントの例も報告されています。
その他にも有名な5スターホテルのアーユルヴェーダセンターでありながら、本来は使い捨てにすべきである施用の道具を冷凍保存し、治療のたびに解凍し繰り返し使うという信じられない行為をしているところもあるようです。これもアーユルヴェーダの施術に用いるオイルや薬品が高価なものが多いためだと思われます。しかし高い料金を支払うゲストにとっては、到底納得がいかないはずです。
このように、あら捜しをすればきりがありません。しかしながらきちんとしたアーユルヴェーダを行っている施設も沢山あるので、慎重に施設を選んでください。料金が高いから安全と言うのでもなく、また安いからきちんとしていないと言う訳でもありません。皆さまの目的、予算に応じて適切な施設を選ぶことが重要だといえます。
本来、ケララの人たちとっては、生活の中に密着し、きちんとした医療として行われていたアーユルヴェーダ。この素晴らしい医学を守り、外国からはるばるケララを訪れる方々が、現地で質の高い本来のアーユルヴェーダを体験でできるように、アーユルヴェダに従事する人たち自身が、この伝承医学に誇りを持ち普及させていくことがこれからの課題といえます。弊社は今後も情報収集に努め、実際に施設を視察し、正
弊社では、
①スタイルや知名度ではなく、しっかりとした医療水準をもち、設備が整っていること
②必ずアユールヴェーダの医師がいること(それも誠実な治療方針を持った医師であること)、
③全体のマネジメントが営利主義ではなく、誠実にアユールヴェダの伝承と普及を目的として取り組んでいること
④施設が清潔であること、
⑤よく教育されたセラピストがいること
以上の5つを満たした施設だけをご紹介しています。ぜひご参考ください。